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10月のもとで

モスクワから

危機か?

いま、ロシアは経済的な危機なのか。

ロシア人に会うたびにこの質問をしている。

答えは「いまは危機」「そうともいえるけど……でも」のふたつに分かれる。

 

まず下々から

街に人の姿は少ない。

レストランは閑古鳥。ショッピングセンターは、安い店には客はいるが、ちょっと高い店にはだれもいない。スーパーには商品は豊富にならぶ。でも、値上がりした輸入食品に手は届かない。

地下鉄だけは、人の姿はたくさん。

タクシー運転手は移民ばかりなので、あまり質問の意味はない。

 

次に「上」の方。政府は「危機」とは認めるが、「危機」をあおる報道は少ない。

失業率や債務の数字は、伝えられてはいる。その数字だけでは、危機とは思えない。

 

これらから得られる推論は、

▼金持ちは減り、贅沢する頻度は減った

▼雇用は堅調で、労働者は毎日仕事には行っている

▼ルーブル安によるインフレで生活は苦しくなったけど、90年代に比べれば全然まし

 

といったところ。

危機の顕在化というのは、急にやってくるもので、だれも予測不可能。

まして、デフォルトとか債務危機とか外貨との交換停止とかにチンプンカンプンのわたしには、なおさらわからない。なんとなくイメージできるのは、銀行の取り付け騒ぎくらい。

いまの結論としては、外貨との関係からくる金融的な危機はあり得るかもしれないが、モノが商店から消えるのはあり得ない。ソ連時代や一時大戦中とは時代がまったく違う。マクロよりミクロの生活が大事。