10月のもとで

モスクワから

特殊性を自覚せよ!

東京暮らしのころ。

毎晩外で飲んでたのはいいとしても、よくないが、とりあえずおくとしても、毎晩、タクシーで帰宅してた。タクシーチケットあるし、10分くらいだし、安いし、目立たないだろう、と。言い訳はいっぱいあるが、どれだけ乖離してるんだ、一般と。最も底辺を汲み取るのが仕事のはずなのに。

いつも思い浮かべてたのは、田中康夫の「噂の真相」座談会でのこんなセリフだ。「イタリアの左翼は高級ワイン飲みながら活動している」。日本の左翼は貧乏くさいから良くない云々。知事になる前の発言。

 

こうやって、高級ワインを飲んで、だんだん、徐々に増長し、少しずつ当たり前になっていき、普通の感覚を喪失していったのだろう。だんだん麻痺していく。耐性ができるので、だんだんエスカレートする。凡庸このうえない感慨。念頭にあるのは、不祥事を起こした人たちにほかならない。

 

このエスカレートのプロセスを上手に描いた小説を知りたい。ぱっと思い浮かぶのは、アーレントの「エルサレムのアイヒマン」。われながら頭悪い。小説ちゃうし。