10月のもとで

モスクワから

利息

わたしの世代は、聞いたことがあっても見たことや触ったことない。利息。

個人的には、有給休暇、も、そうだけど。

 

超低金利が当たり前で、銀行に預けても利息は、文字通り一文以下。

80年代までは、利息なるものがあったらしい。あくまで昔話。全共闘時代の学生は楽しかっただろうな、というのと同じようなもの。

 

と思っていたら、この国の定期預金の利息(半年もの)は、9%もあった。

めんどくさいけど、銀行口座でも開設しようか。

 

金融商品とかなんとかに手を出すデメリットは、世界経済なる大きなお話に関心をもたなきゃなんなくなること。株式投資信託買うと、株価が気になってしまう。つまり、世界経済なるものに関心を払わざるを得なくなる。アベちゃんなんかやめちまえ、おれはマルキシストだ、株もってる金持ちなんか死んじまえ、金融資本主義などくたばってしまえ、と思っていたいのに、自分が投資信託やってると、そうは考えられなくなる。

 

日本での感覚だと、定期預金は金融商品ではなく、リスクはないとされる。でも、この国で9%の利息にひかれて定期預金すると、為替リスクがつきまとう。あー、めんどくさい。でも、コガネはほしい。一方で、仮想や仮定にすぎない未来を比較対象にして、それに比べると損だ、みたいな感覚をもってしまう自分がいやしい。

 

「100万円はおいておくと100万円のままですよ。でも、当行に預けると100万円が110万円になりますよ」。100万円が90万円になるのは損だけど、100万円が110万円に「ならない」(=100万円のまま)のは損ではない、はず。感覚では。

 

でも、近代経済学はこう教える。「100万円が1年後も100万円なのは、実質的には損なのです。なぜなら、資本主義は投資による成長を前提としていて、仮に成長率が5%なら、1年後の100万円は95万円の価値しかないんです。成長率5%はインフレ率5%でもあって、物価も5%上がる。そうすると、いまの100万円は1年後には95万円の価値しかありません。したがって、成長率が5%なら、利息(投資の配当)も5%なのです」。

 

論理はわかる。そして、この論理はとても美しい。でも、やっぱ、あらゆる意味でめんどくさい。わたしのような頭の悪い人間は、比較対象に「1年後」という未来なんか想像できない。とても美しい論理は、必ず欺瞞に違いない。世界経済なんかどうでもいい、革命万歳と叫びたい。

 

でも、こんなこと書いてるってことは、すっごく興味あるんだろうなあ、コガネに。ああ。自分が悲しくいやしい。酩酊してるけど、経済学の論理は誤ってないはず。経済学に関してはまったく門外漢だけど。