10月のもとで

モスクワから

小説を書き始める前に、傾向と対策をと、出そうとする新人賞の受賞作を読み始めたが、退屈で読んでいられない。感性が年取ったのだろう。高村薫の「レディー・ジョーカー」にも、そんなセリフがあった。「感性が摩耗して小説が読めない」とかなんとか。

 

わたしは賞がすきで、自分の業界で最も権威ある賞について、過去20年分、なにが受賞したかをほとんどそらでいえる。選考委員でもなんでもないけれど、毎年、なにが受賞するか予想して、百発百中に当てられる。なんの自慢にもならないが。予想している暇があれば、受賞するような仕事しろ、というお説教が聞こえてくる。