10月のもとで

モスクワから

三津五郎と東海林さだお

米原万理のエッセイに以下のような下りがあった。

 

知人のモスクワ特派員が怒って電話してきた。

「なんであんな本、土産にくれたんですか。生殺しじゃないですか。あんなおいしそうに描かれると。こっちじゃ食べられないのに」

その本は、東海林さだおの「丸かじり」シリーズ。

 

これと同じ目に遭った。わたしの友人が本をくれた。

でも、東海林さだおではなく、八代目・坂東三津五郎の「食い放題」。

米原や東海林ほどの文才はないが、それでもおいしそうには違いない。

まったく。

 

三津五郎はグルメらしくフグの毒に当たって死んだ。

わたしもかく死にたい。いや、貴ノ浪の死に方のほうが似合っているか。

ちなみに。東海林さだおは早稲田の露文だった。